見逃さないで!それ、病気のサインです! ~尿路閉塞~

すっかり寒くなってきましたね!

今回は、これからの季節に気を付けていただきたい、怖い病気について当夜間診療所の獣医師からお話しさせていただきます。



夜の救急には様々な症状をかかえて動物たちが来院されます。
病気の発生頻度にも実は季節性があり、自然の中での生命現象や人間社会と共存しているために、その影響を受けることがあります。

今回はその中の一つ、猫ちゃんのおしっこが出なくなってしまう病気、尿路閉塞についてお話しいたします。
尿路閉塞は、年中見られる中で、特にこれからの季節は注意が必要な泌尿器系の病気です。

通常は、腎臓から尿路を通過し、外尿道口から尿が出ますが、尿路閉塞になると、その流れが制限されてしまいます。
つまり、膀胱内に多量の尿が蓄積され膀胱はパンパン、その影響から急性腎不全へと発展してしまいます。
そのため、閉塞の程度、持続時間によっては死に至ることもある怖い病気なのです。
今朝まで元気だったのに、帰ってきたら急に動かなくなっていたり、若い猫ちゃんだってそのまま亡くなってしまうこともあるのです。


そんな怖い病気ですが、必ず徴候があります。それを見逃さないでください。

1. 何度もトイレへ行く(頻回の排尿姿勢を示すが尿が出ない、または、少ししか出ない… …)
2. ペニスを気にして舐める
3. 動かない、元気がない
4. お腹や下半身を触られるのを嫌がる
5. 食欲ない
6. 嘔吐する

年齢・種類に関係なく、どの猫ちゃんでもその危険性はあります。
男の子のねこちゃんであるという事だけで、その病気に対する知識を十分に持っておく必要があります。(女の子より男の子で多い)

もしこの徴候に気付いた時にはすぐに病院へ駈け込んでください。尿が完全に出なくなってから半日以上経過は危険と考えられます。

気付いた時には遅かった!では取り返しがつかない・・・
でも、早期に適切な治療を受ければ助かります!
大事なネコちゃんをあなたの手で守りましょう。

そしてトイレはいつも清潔に!





このページのトップへ
Copyright© NAGOYA Veterinary Medical Association, All Rights Reserved.